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ぎっくり-ごし 【ぎっくり腰】 急性腰痛症の一種。重いものを持ち上げたり、腰をひねったりしたときに急に腰部に激痛を起こすこと。椎間板ヘルニア・脊椎すべり症などが原因。(大辞林 第二版より) 組み上がった屋台のあまりの不甲斐なさに、ふてくされてガースカ寝てたボクは、朝っぱらからプルルルルルルっていう玄関の呼び鈴の連打音で起床。 「ふぁい、どなたでふか?」なんつーしまりの無い口調でインターフォン越しに呼びかけると、そこに居たのは当然相棒のダイ。 そして、既にハイテンションモードに突入していたダイは、近所迷惑も省みず、インターフォン越しに絶叫。 「…ガガッ。アニィ!ペイントだよ!ペイント!…ガガッ。屋台色塗ろうぜ!」 『ナチュラリスト万歳!天然色ラブ!』なんてエセ自然主義を声高に発してたボクも、ダイの絶叫にあっさりと発言を撤回。 「だな!塗ろうぜ!知ってる?塗装すると木材の寿命って延びるんだぜ?」 早朝からガッチリとソウルフルな握手を交わしたボクらは、そのままダイのクルマに乗り込むと、いつもの日曜大工用品店へGO! そして、例によって『知ってる?肥満を抑制する遺伝子ってマホガニーって言うんだぜ?』なんて、どーでもいい豆知識をひけらかしながら、今まで見向きもしなかった、塗料売場を2人で物色。 結局、塗装道素人のボクら2人が選んだのは、今、若奥様達に大人気のガーデニング用塗料。 色はオリエントブルーとアイビーグリーン。当然のことながら、名前の響きだけで決定! こうして、ペンキ、ハケなど必要なお買い物を済ませたボクらは、今度は青春の秘密基地いつものガレージランドへと直行。 そして駐車場の隅に立て掛けてあったヘナチョコ屋台をガリガリと引っ張り出すと、いきなりペタペタペインティングタイム・スタート! 作業風景はこんな感じ。これがホントのペイント『アニ』メーション!なんちゃって。 ![]() そして数時間後、全ての塗装を終えたボクらの屋台は、意外にも結構男前な仕上がり。 しばらくの間、ボクら2人でジーンとしながら屋台に見とれていると、予想以上の塗装効果にジワジワとアドレナリンを噴出していたダイが、ココでもいきなり絶叫。 「アニィ!決めた!ミレニアムの大晦日にプレ・オープンしようぜ!」 「なにぃっ!そいつは熱いな!21世紀を迎えるのに相応しいイベントだ!」 「オッケー!チキュウカフェ・カウントダウン・デビュー決定!」 ザ・即決。 土台となる屋台の原型だけしか出来て無いにも関わらず、プレ・オープンと銘打った友達への屋台のお披露目会の開催を決定。 タイムリミットの大晦日までは、あと1週間たらず。絶望的な期間不足。 それでも、『プレ・オープン』って言葉の響きに目をキラキラ輝かせて超ド級のハイテンション・ゾーンに突入したボクらはムテキング・モード全開! 普段は平々凡々としたサラリーメ〜ンのため昼=お仕事、夜=屋台制作、睡眠時間=ほとんど無し、という突貫作業もノープロブレム。 ラフィン・ノーズの『ゲット・ザ・グローリー』を鼻歌まじりで口ずさみながら、栄光への階段を全力疾走でステップアップ。 『人形は顔が命。屋台は看板が命。』ってワケで突貫作業の中、大雑把な仕事はダイに任せ、ボクは最大の難関、看板制作をスタート。 キーワードは、『アフリカ』『ミルク』『打倒スターバックス!』ってワケで、ベースカラーはグリーンに即決。 ついでにキャラクターは『見栄えがいいから』って理由で水牛に即決。 そして誕生したのが、ノベルティのスクリーンセーバーや掲示板のタイトルでおなじみの迷作チキュウカフェ・ロゴ。 早速CMの大道具さんの仕事をしてる友達のシオリちゃんから丸く切って貰った木の板を入手すると、 部屋に引き篭もって彫刻刀でガリガリと彫り始めた。 一刀入魂。『なんだよ!この木。マジで硬ぇぞ!』なんて独り言で愚痴りながらも、一睡もしないで彫りつづけるコト8時間。 中指の皮をベロベロにしながら、文字通り血と汗と涙の結晶、ボクの魂の看板が完成!作業工程はこんな感じ。 ![]() ![]() ![]() そして、地獄の数日間が過ぎ、屋台制作作業も終盤に差し掛かった12月30日午前11時。 プレ・オープンを翌日に控え、コーヒー豆と紙コップの買出しに出ていたボクに、その日は10時からボクの実家の酒屋の仕事を手伝ってたハズのダイから電話。 「……アニィ、ゴメン。やっちゃった……イタタタタタタタ。」 「なに?どうした?」 「……ギ、ギックリ腰……イタタタタタタタ。」 「うそ!マジで?まだ1時間しか経ってねーじゃん!弱っ!んで、明日どーなのさ!?」 「……た、多分、無理……イタタタタタタタ。」 「ええぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!!マジッスか?!!」 タイムリミットまであと1日。どーなるチキュウカフェ。どーするチキュウカフェ。 |