〜 カフェオレ屋台奮戦記 〜



風雲編:エピソード12 「プレ・オープン その1」


『シキュウレンラククレ。 アニ』

プレオープン前日。P.M.11:00。
ダイの代りの看板娘探しをすっかり忘れてたボクは、『アイツしかいない…』と 祈るような気持ちで、ヒロキの携帯にメール送信。

ヒロキは、この連載『チキュウカフェ』を公開しているHP『オカヤマガ行ク!』の オーナーであるC大阪のFW岡山一成の幼馴染の関西人ラガーマン。
コテコテの関西弁のフレンドリーなエンドレス・トークを武器に持つヒロキは、 ダイの代りの看板娘にピッタリ・フィット。

メールから数分後、ヒロキから携帯に着信アリ。
「なに?どうしたん?」
「ヒロキ頼む。ダイがギックリ腰でアウツ!明日のプレオープン手伝ってくれ!」
「オッケイ。ダイちゃんの代りなんて俺以外におらんやん!任しとき!」
「ヨッシャ!任せた!」

とりあえず、家で寝込んでるダイの代りにヒロキをゲットして安心したボクは、
屋台の屋根に藁をくくり付ける作業を終えると、プレオープンに備えて早々とスリーピン。
のつもりが、彼女や嫁などを置き去りにしたイベント『オトコだらけの大忘年会』に合流。
横浜・日ノ出町にあるバーにオトコ6人で集合し、始発コースでドリンク&トーク。
グルグルとループを繰り返すドーナツ・トークを続けること数時間。
記憶が無くなる程、酒に飲み込まれたボクらは、少しだけ明るくなった朝焼け空をバックに、 各自フラフラとzzzzzz…

そしていよいよプレオープン当日。つまりはミレニアム大晦日。
前日ヘベレケの朝帰りを果たしたボクがムクっと起きたのは、もちろん午後の1時過ぎ。
まだゲットして無いアイテムは、カフェオレ55杯分の牛乳とエプロンの2つ。
プレ・オープン予定時刻は午後7時。
まずはエプロンを探して中華街のアジアン雑貨屋の『チャイハネ』各店をグルグル回ると、
黒くて丈の長い右曲がりでダンディーなエプロンを発見。
このダンディー仕様のエプロンさえあれば、カフェオレの味も3割増!って直感で確信し、
値段も見ないで即ゲット。で、レジで愕然4800円也。オープン直前に大出費。
チャイハネを出て『…4800円か…ブツブツ…』なんて呟きながら歩いていると、
スグにヒロキから石川町駅に到着したっていう電話。
早速ヒロキと合流すると、今度は牛乳12本を仕入れにスーパーへ。
そして1リットルの牛乳パック12本を軽々と持ち上げたラガーマン・ヒロキを見て、
『さすがオレがダイの代りに指名した男。やっぱりオレの目に狂いは無かった…』
なんて悦に入りながら、屋台への帰路へ。
そこにフラっと、ヒロキの所属するラグビー部のマネージャーのリエちゃんが登場。
ヒロキはゲットしたものの『ダイ不在』の不安と相変わらず格闘していたボクは、
リエちゃんとは初対面にも関わらず、
『リエちゃんお願い!もし今日ヒマだったら屋台手伝って!』
なんてダメ元で図々しいお願いをしてみると、なんと快く『いいですよー。』の返事。
ナイス!リエちゃんトゥー・マッチ・ナイス!

予想外に従業員が3人に増えたコトで急に気持ちがデカくなって、テンションがガンガン 上がり始めたボクは、カフェオレの仕込みより先に屋台の組み立て作業へ。
屋台は制作途中に何度か組み立てたコトはあるものの、藁葺き屋根とか、木彫りの看板とか その辺の細かいパーツまで全部を組み立てるのは、コレが始めて。
そして、本邦初公開。組み上がった屋台がコレ!



『ヤベー!コリャかなりイケてる!』
 
ザ・自画自賛。孤高のナルシズム。
こうなるともう周りの『なんか小さくねぇ?』とか『きたねーな。コレ。』なんて騒音は 一切シャットアウト。ボクの頭の中ではすっかりクィーンの『ウィー・アー・ザ・チャンピオン』 がフルボリュームでリフレイン。
まだカフェオレを売り始めてすらいないのに、既にもう大満足スイッチ・オン。
ここで、ニヤニヤしながら屋台を眺め続けるボクに不安を覚えたヒロキがボクに一言。
 
「あにさぁ、とりあえず開店前にオレにもカフェオレ飲ましてくれへん?」
「オッシ。任せろぃ!」
 
屋台のイケてるっぷりにテンションの上がったボクは、ダッシュで階段を駆け上がると、 3階にあるキッチンへとGO。
プレ・オープン決定から当日まで、全然時間が無かったため、今回は屋台でカフェオレ を作るための設備は諦めて、キッチンで作ったカフォオレを屋台まで運ぶシステム。
階段を駆け上がった勢いでぜぇぜぇ言いながらキッチンに向かったボクは、 早速チキュウカフェ特製アフリカン・カフェオレ2000をクッキング。
牛乳でバリ産のコーヒー豆をグツグツ煮た後、練乳とラム、チョコレートパウダーの入った 特製紙コップにカフェオレを注いで一丁あがり。コレが今回のレシピ。
出来上がったカフェオレ2つを両手に持つと、今度はヒロキとりえちゃんの待つ屋台へダッシュ。
2人に特製カフェオレを手渡すと、ニヤニヤしながら「ま、飲んでみてよ。」なんてエロい一言。
そこでヒロキがポツリと一言。
「なぁ、あに。屋台でカフェオレ頼んで5分も待ったら、みんな怒り出すで。」
「ええっ?!5分も掛ってた?」
カフェオレ作りに夢中になってたボクは、時間のコトなんてノーケア。
「なんとか早くならへんの?」
「…頑張って縮めても4分が限界かも。」

「しゃーない、客はオレのトークでなんとかするわ!」
 
セーブ・ザ・チキュウカフェ。ザッツ・大阪・ストラット!






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