〜 カフェオレ屋台奮戦記 〜



青春編:エピソード3 「食品衛生責任者 パート1」


「んで?屋台始めるのって、どーすんの?」

カフェオレ屋台計画は、いきなりドデカい壁にぶちあたっていた。
飲食系は、高校時代のマクドナルドでのバイト経験しかないボクには、
「スマイル0円」のノウハウ以外は、ナッシング。
カフェオレ屋台の相棒ダイも、学生時代の海の家でのバイト経験しかなく、
「10年前の江ノ島の空は青かった…」「呼び込みはオレに任せろ!」
などという、意味の分からないセリフを呪文のように繰り返すだけで、
相変わらずのダメ・テイストを発揮していた。
予選落ち人生爆走中の2人は、「面倒くせ〜!ヤメる?」という甘い香りのする
魅惑の世界に引き込まれかけたが、ミッション系の学校を出たボクらを神様が
そう簡単に見捨てるハズもなく、ふと振り返ったボクら2人の目線の先には、
キュートでスウィートなストロベリーカラーのボクのiMacが…
そう!時代はIT革命!森首相万歳!

「とりあえず、ネットじゃん?」

「ドラえも〜ん!」というかけ声と共にiMacに駆け寄り、早速ネットを検索して、
まず始めに目にとまったのが、ラーメン屋台のQ&Aページ。
ちょっと違う気がしないでもないけど、まぁ、オッケー!
で、このQ&Aのファースト・クエスチョンが、「屋台に必要な資格とは、何ですか? 」
ん〜。コレですよ。コレ。こういう実用的な情報が欲しかったんだよね。
んで、Q&Aによると、どうやら屋台を始めるには、「食品衛生責任者講習修了証」
っていう資格が必要とのこと。
ハイ。コレ。屋台ノウハウ・その1です。屋台始める人、ボクらを踏み台にしてください。
えっ?それくらい知ってるって?
…まぁ、古典ネタはコレぐらいにしておいて話を戻すと、当面の敵である「資格ゲット!」
って目標が見つかったボクらは、水を得た魚のように、俄然ヤル気モード爆発。
保健所に電話して、”食品衛生責任者の資格を取るには、井土ヶ谷にある
横浜市食品衛生協会で講習会を受ければオッケー”との有力情報をゲット。
ただし、講習費は金1万円也。ウガッ!

数日後、なけなしの1万円札をポケットの中で握り締めて井土ヶ谷へ。
鼻血が出るほどヤル気満々だったボクは、今スグ受けさせろ!って気分だったのに、
講習会の受け付けの人曰く、
「次回分も既に締め切っておりますので、一番早いのは10月18日です。」
とのつれない一言。
『なにぃ〜!!1ヶ月も先じゃねぇか!
       屋台は既にそこまでブームになってたか!チィィッ!乗り遅れた!』

心の中で叫んだボクのヤル気は、”1ヶ月”っていう途方もなく長い時間の前に、
みるみるウチに小さく萎んで、空に舞い上がり、星になりましたとさ。

「……んじゃ、それ、一応申し込んどこうかな…」

食品衛生協会からの帰り道、萎んだハートのままダイに電話。
「…今日さ、講習会申し込んだけど、1ヵ月後だってさ…」
「ええっ?!1ヶ月後?……ふ〜ん、そう。……イチローさぁ、大リーグに行くらしいよ。」
「……へー、頑張って欲しいね…」


嗚呼、常に空回りのカフェオレ屋台計画。ダメ人生爆進中…






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