〜 カフェオレ屋台奮戦記 〜



青春編:エピソード4 「食品衛生責任者 パート2」


「食品衛生責任者の講習会まで1ヶ月待ち」

いきなりヤル気の出鼻を挫かれたカフェオレ屋台計画。
「勢い」だけが取柄だったため、次第に
「1ヶ月も待たされるなんて、オレってなんて不幸なんだ…」
というヒロイン・モードに突入し、急速にトーン・ダウン。
カフェオレ屋台に対するモチベーションも急降下し、
「なんか講習会行くの面倒くさくなって来たわ。」
「だな。いいじゃん、講習費の1万円募金したと思えば…」
なんてダメ・トークを連発。カフェオレ屋台、大ピンチ。

しかし、またしても神様はボク達を見捨てて無かった!
神様ありがとう。アーメン。

折りしも当時はシドニー・オリンピックの真っ最中。
ボクらの興味ももちろん五輪代表の決勝トーナメント進出と、柔ちゃんの金メダル獲得。
そんな中、カズ(岡山一成)が結局一度も呼ばれなかった
サッカー・オリンピック代表が決勝トーナメントに進出したことで、
「五輪代表ってスゲー」→「人間ってスゲー」→「オレってスゲー」
という謎の三段論法により、すっかり自信回復。
勝手にネクスト・レベルに到達出来たと勘違いしたボクのモチベーションは、
「オッシャ!オレもカフェオレ屋台で人生の金メダルだ!」
という、前人未踏の領域へ。

勢い余ったボクは、前のめりになりながら早速ダイに電話。そして宣言。
「オレ行って来るよ!」
「どこに?今更シドニー?まさか、鈴木あみの握手会?」
「違うよ!講習会!ネクスト・レベル!人生の表彰台!」
「なにぃ、そいつは熱いな。でも、講習会ってまだ行ってなかったんだっけ?」
「………。」

講習会当日。ダイとの相変わらず噛み合わないトークに、
微妙にブルーになりながらも、朝早くから講習会場へ。
開始10分前に着くと既に会場には100人を超える人が。
「むむぅ。こいつら、みんな屋台フリークか。つまりライバルってコト?」
なんて思いながら、気持ちだけは会場中を威嚇。
でも、話を聞いてみると飲食店とか惣菜屋でもこの資格が必要なため、
ココにいる人全員が屋台を始めるってワケでは無い、ってコトが発覚。
う〜ん。なんてピースフルな気分。が、ホッとしたのも束の間、
「午前と午後にミニ・テストがあります。点数が悪過ぎると修了証を渡せません。」
なんて脅迫めいた残酷なセリフと共に、講習会スタート。
講習会は8時間の長丁場。延々と眠気と戦い続け、何度もノックダウンされながらも、
なんとかミニテストもクリアし、遂に念願の「食品衛生責任者講習修了証」をゲット!
もちろんこの時、頭の中で鳴り続けてたのはロッキーのテーマ。

そして、ボクの勝ち取った汗と涙の結晶のチャンピオンベルトがコレ。



「エイドリア〜ン!!」
講習会終了後、スグにダイに電話を入れて、いつものバーに集合。

「どうよ。コレがオレの1万円+8時間労働の結晶。」
「おっ!マジでスゲーじゃん。ちょっとリスペクト。」
「だろ?これでオレも一人前っつーかさ。一皮剥けた気がするよ。」
「よっしゃ!今日は死ぬほど飲むか!!
     ……ところでさ、ボク、今日ノーマネーなんですけど…」
「…………。」

嗚呼、黄昏のカフェオレ屋台。今日も「人生」の2文字が涙で滲む。






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