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「食品衛生責任者の講習会まで1ヶ月待ち」 いきなりヤル気の出鼻を挫かれたカフェオレ屋台計画。 「勢い」だけが取柄だったため、次第に 「1ヶ月も待たされるなんて、オレってなんて不幸なんだ…」 というヒロイン・モードに突入し、急速にトーン・ダウン。 カフェオレ屋台に対するモチベーションも急降下し、 「なんか講習会行くの面倒くさくなって来たわ。」 「だな。いいじゃん、講習費の1万円募金したと思えば…」 なんてダメ・トークを連発。カフェオレ屋台、大ピンチ。 しかし、またしても神様はボク達を見捨てて無かった! 神様ありがとう。アーメン。 折りしも当時はシドニー・オリンピックの真っ最中。 ボクらの興味ももちろん五輪代表の決勝トーナメント進出と、柔ちゃんの金メダル獲得。 そんな中、カズ(岡山一成)が結局一度も呼ばれなかった サッカー・オリンピック代表が決勝トーナメントに進出したことで、 「五輪代表ってスゲー」→「人間ってスゲー」→「オレってスゲー」 という謎の三段論法により、すっかり自信回復。 勝手にネクスト・レベルに到達出来たと勘違いしたボクのモチベーションは、 「オッシャ!オレもカフェオレ屋台で人生の金メダルだ!」 という、前人未踏の領域へ。 勢い余ったボクは、前のめりになりながら早速ダイに電話。そして宣言。 「オレ行って来るよ!」 「どこに?今更シドニー?まさか、鈴木あみの握手会?」 「違うよ!講習会!ネクスト・レベル!人生の表彰台!」 「なにぃ、そいつは熱いな。でも、講習会ってまだ行ってなかったんだっけ?」 「………。」 講習会当日。ダイとの相変わらず噛み合わないトークに、 微妙にブルーになりながらも、朝早くから講習会場へ。 開始10分前に着くと既に会場には100人を超える人が。 「むむぅ。こいつら、みんな屋台フリークか。つまりライバルってコト?」 なんて思いながら、気持ちだけは会場中を威嚇。 でも、話を聞いてみると飲食店とか惣菜屋でもこの資格が必要なため、 ココにいる人全員が屋台を始めるってワケでは無い、ってコトが発覚。 う〜ん。なんてピースフルな気分。が、ホッとしたのも束の間、 「午前と午後にミニ・テストがあります。点数が悪過ぎると修了証を渡せません。」 なんて脅迫めいた残酷なセリフと共に、講習会スタート。 講習会は8時間の長丁場。延々と眠気と戦い続け、何度もノックダウンされながらも、 なんとかミニテストもクリアし、遂に念願の「食品衛生責任者講習修了証」をゲット! もちろんこの時、頭の中で鳴り続けてたのはロッキーのテーマ。 そして、ボクの勝ち取った汗と涙の結晶のチャンピオンベルトがコレ。
「エイドリア〜ン!!」 講習会終了後、スグにダイに電話を入れて、いつものバーに集合。 「どうよ。コレがオレの1万円+8時間労働の結晶。」 「おっ!マジでスゲーじゃん。ちょっとリスペクト。」 「だろ?これでオレも一人前っつーかさ。一皮剥けた気がするよ。」 「よっしゃ!今日は死ぬほど飲むか!! ……ところでさ、ボク、今日ノーマネーなんですけど…」 「…………。」 嗚呼、黄昏のカフェオレ屋台。今日も「人生」の2文字が涙で滲む。 |