〜 カフェオレ屋台奮戦記 〜



風雲編:エピソード9 「屋台制作 その4」


PEOPLE RINGING UP MAKING OFFERS FOR MY LIFE
BUT I JUST WANNA STAY IN THE GARAGE ALL NIGHT

みんなが心配して電話で色々言ってくれるけど、
ボクはただ一晩中ガレージに居たいだけなんだ。

(The Clash "Garageland")

 
12月某日。この日は屋台制作に備え2人揃って有休休暇。
にも関わらず16時起床。リストラ候補ナンバーワン!
目覚まし時計が示す『4時』って時間を見て飛び起きたボクは、窓の外の夕陽を見て萎えたテンションでダイに電話。
 
「おはよ。ダイ。今日どうする?作業するだろ?」
「おはよ。アニィ。有休取ってんだし当然。」
「オッケー!んじゃ、速攻で秘密基地集合!」

『即集合!』の合言葉にも関わらず、ボクらの秘密基地の駐車場に集ったのは19時過ぎ。
当然とっぷりと日も暮れていて、駐車場は既に真っ暗。
おまけに12月末の夜はシベリア級の極寒状態。もちろんシベリアなんて行った事ナッシング!
『今日はバナナさえ買って来れば、トンカチいらねぇな。』なんてコトを考えながら、あまりの寒さで無口になったボクらは、一言も喋らずに黙々と屋台制作作業開始。
もちろん作業のための照明は、クルマのヘッドライトのみ。
カーステレオからBGMとしてフルボリュームで流れるのは、屋台制作のテーマソング
The Clashの名曲『ガレージランド』!のハズが、ダイの選曲で何故か広末涼子の新曲『果実』。
 

そして作業開始から1時間経過。遂に、あまりの寒さにキレたダイが口を開いた。
 
「寒い!寒すぎる!駐車場で作るから寒いんだよ!体育館とか借りれねーのか?」
「バカ!ガレージでやるから意味があるんじゃねーか!」
「なにっ?!」
「アップル・コンピュータもクラッシュも全てはガレージから始まったんだぞ!つ・ま・り、ガレージ=大成功!」
「そうか!超感動!…でもさ、今日は寒いから明日にしない?」
「当然賛成!」
 
珍しく意見がガッチリ一致したボクらは、デビッド・カッパーフィールドのマジック・レベルの早業で制作途中の屋台を片付けると、いつものバーにその足で直行。
そして、仕事を有休取って休んでることも、1時間しか作業していないコトも忘れて、
『一仕事終えた後のビールは最高!』なんてサラリーマン・スイッチ全開でアルコール・パラダイスへ突入。
そして……ZZZZZZZ。
 
翌日、珍しく午前中に起床することに成功したボクは、電話でダイを叩き起こし、『早起きは三文の得って言うしな。なんか今日はいい事ありそうな予感!』なんて、おばあちゃん子丸出しの発想で、上機嫌のままいつもの駐車場に集合。
今日こそは、BGMにテーマソングの涙の名曲『ガレージランド』!
のハズが、今日のダイの選曲はMISIAの『エブリシング』。
というワケで、ラヴ・ムード全開のまま屋台制作作業リスタート!
この日のテーマは、屋台の全面と後面のジョイント部分と屋根の制作。
組み立て式屋台のパーツが一つ一つ出来て行くのを見て、ガンガンテンションが上がっていったボクらの手の動きは、自然と少しづつスピードアップ!
そして作業開始から4時間程経過した頃、 『オッシャ!完成〜っ!組み立ててみようぜ!』 手にしていたトンカチやドライバーを放り投げたボクらは、夢中になって組み立て作業に突入。
そして、組み立て作業に没頭して数分後、遂に屋台の原型が完成。完成写真はコレ!
初公開!ドーーーーーーーーーーン!!!
 
 

「………。」
「………。」
「…な、なんじゃ、コリャ?!」
「…こんなハズじゃ…こんなハズじゃ…こんなハズじゃ…
こんなハズじゃないんだ〜〜〜っ!ノォ〜〜〜ッ!!!

組み上がった屋台のあまりのショボさに愕然としたボクは、絶叫しながら現実からの大脱走。
夕陽に向かって猛ダッシュ!飛び出せ青春カフェオレ屋台。今日の涙はレモン味。






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